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 2007年9月定例会
    2007年9月10日〜10月1日 一般質問行いました 9月21日

               県議会ホームページから「議会中継」県議会のホームページがごらんになれます。


 一般質問 質問内容

 教育再生を高らかに唱え,国を愛する心と公共の精神を強調し,教育への競争原理の導入を強烈に進めようとし,規範意識の向上を繰り返し訴えていた人が首相を辞めました。この人物は,自らの政策を国民に十分説明できず,大国の顔色ばかりをうかがい,ライバルとの競争での敗北を理解できず,がんばるとみんなの前で言ったものの,目の前の宿題を前に,精神的に耐えきれなくなったようです。

 教育を語ると言うことはどういうことであるのか,教育は人をどうつくりあげ,どう変えるのか。この一件で,気持ちが救われた人もいるかもしれないなどと,さまざま,考えずにはいられません。しかし,なぜか悲しい気分になってしまいます。我が国の首相なのですから。 気分を変え,質問にうつります。

まず,高校再編についてうかがいます。

 学力向上教育改革推進会議が9月6日,県立高校教育の活性化に関する提言を行いました。この提言に基づき教育委員会が今後の再編方針とその具体化を図るという段取りになっております。この提言を読んでみて,ここに貫かれる「まず,統合ありき」の考え方に強い抵抗感を抱かざるを得ません。「県北地区の生徒数が減少するので統合は避けて通れない。」すべてこの前提からスタートしているということです。現在1学年2学級の高校を「総じて活気に乏しい印象」という曖昧な分析を行い,切磋琢磨が行える活気ある環境にはない,また,部活動の数や部員の数など少なく活気に乏しい,そして,2学級程度の高校では社会性やコミュニケーション能力が育ちにくいとも決めつけ,適正規模は4〜8学級であると再確認しています。

1学年100人を下回るような学校規模は生徒にとって決して良い環境ではないという前提に疑問を持たざるを得ません。このことが,崩せない基本理念となれば,通学時間の上限を考慮し,地域ごとで数字あわせをして統合案を作るしかなくなります。今それが行われようとしています。学力向上教育改革推進会議こそ,深い議論によって学校規模による学習及び生活環境の違いが子どもたちの人格形成と多様な能力や技能の獲得にどのようなメリットとデメリットをもたらすのか,そして,優劣がつくのであればその理論的根拠を示していただきたかったのです。しかし,ここには緻密な教育論的なアプローチが残念ながら認められません。

 さて,1学年百数十人以上いなければ切磋琢磨は本当に起こりにくいのか,そのような研究や実証はあるのでしょうか。小さな学校の中では,多数によるランキング争いはできませんが,よきライバルを得ることによって,本来の意味での切磋琢磨が行われ,優秀な人材が輩出した例は多くあります。また,逆に,規模の大きな進学校においては,切磋琢磨どころか過度の競争によって心をすり減らし,高校で新たに不登校になる生徒も出ているという問題もあります。

そして,もう一点のコミュニケーション能力についてですが,小規模校で学ぶ生徒はこの能力が大・中規模校の生徒に比べ劣るという調査結果でもあるのでしょうか。過疎が進んでいても地域での密度の濃い人間関係の中で,豊かなコミュニケーションを展開する子どもたちを多くみたことがあります。そして,いわゆる過疎地に生きる人たちのコミュニケーション力のすごさは,テレビの田舎番組で十分に証明されております。

先日,文教公安委員会では能登の2校,1学年2学級の門前高校と6学級の七尾高校を視察いたしました。いずれの高校も生徒と教師が一体となってがんばっている姿を見ることができました。表面的には,生徒が多くいれば賑やかでしょうし,活気があるようにもみえますし,少なければ活気がないようにも見えます。しかし,一人ひとりの生徒にとってみたとき,2学級の学校は適正規模ではないとは決して断じることはできません。全国各地でも高校の規模について議論がなされておりますが,県土が広いとはいえ,1学級40人を切るまでは統合の対象にはしないという岩手県のような例もあります。また,離島や中山間地において1学級規模の高校の設置を継続している都道府県が多く存在します。適正かどうかの基準を学級数の規模で計ること自体が無意味なのではないでしょうか。岩手県や,離島においては1学級でも生徒にとって適正な規模の高校なのです。能登では能登の適正規模を探ればよいのです。

高校の適正規模は1学年4〜8学級であると提言する推進委員会の議論と根拠について,教育委員会としてそのまま追認するのでしょうか。教育長の見解を伺います。

次に,中間まとめへのパブリックコメントに対して,県内どの地区でも適正規模の学校にしていくことが教育における機会均等を保証することであると,考え方が示されておりますが,規模や設備を同等にすることが機会均等の第一条件であるかのような物言いは議論のすり替えです。規模を一律にしても,住む場所や親の収入により高校で学び・活動する権利が制限されるようであれば機会均等は形と言葉だけということになります。高校教育における機会均等について教育長の見解を伺います。

次に,推進委員会の提言では,この適正規模を大前提とし通学時間の限界を設定し地域ごとの統合の方向性を示していますが,この議論は地域における中学卒業予定者数とそこから推定される学級数と自家用車でかかる通学時間の数字あわせを行っているに過ぎません。公共交通機関を使ったときの通学時間を考慮し,高校生の生活時間がどう変化するか検証されたのかどうか,そのとき,通学費はどの程度の負担増が考えられるのか,部活動の数が増えたとしても往復で3時間も費やさなければならなくなる生徒は部活動そのものができるのかどうか,今も行われている教員の自家用車による部員の送り届けを続けさせ,更に拡大するのか,下宿やひとり暮らしがどの程度予想されるのか等,高校生とその家族の立場に立った様々のシミュレーションがどの程度おこなわれたのでしょうか。提言から見る限りでは,このような点について十分な議論が行われた形跡は見受けられません。提言には統合を進めるに当たっての留意事項が示されておりますが,保護者や地域,生徒,教職員などから意見を聴取するなど,さらに丁寧な検証が必要であると思いますがいかがでしょうか。教育長に今後必要と考えられる検討項目と,それぞれの検討方法,意見聴取方法について伺います。

次には,再編によって今後の生徒の意識と進路動向がどう変化するかを十分に考察しておかなければならないという点についてです。近年の学力観は,いわゆるテスト学力偏重であり多様な能力に価値をおく方向には進んでいません。生き残りをかけた特色づくりも,特色を追求すればするほど一部の少数の中学生にしか選ばれなくなり,結局のところ生き残るためには学力向上・大学進学への対応と実績づくりへと進まざるを得なくなります。つまり,テストという成績による序列化がますます厳密に進み,いわゆる「いい高校」に入り進学を目指したいという,進学志向普通科人気というものが高まってきたのです。昨日答弁にあった,再度統合の対象になった高校への志願者が集まらなかったのもこの原因と考えられます。学区の撤廃もまたこのような動きを後押ししていることは否定できません。

このような環境の中で,提言にあるように普通科と実業系学科を統合し単位制・総合学科の高校にしたとき,その傾向はますます強まり,大学進学を目指す生徒は総合学科ではなく普通科・理数科のある高校を目指すことになり,能登の中学生は南へ南へと移動していくことは十分に予想されることです。能登の自然や総合学科を求めて北上する生徒は期待できないと考えなければなりません。

提言が示す方向での統合をすすめることは,中学校卒業予定者の移動を進め,今後の予想を上回るペースの生徒数の減少が起こると考えられます。教育委員会として,統合を進めた場合の県北部の生徒の今後の動きについてどのような推定をしているのか教育長の見解を求めます。

次に,教育長が述べておられます再編のスケジュールについてであります。各高校では夏休みを中心に体験入学が実施され,カリキュラムや学科の特徴,部活動の紹介等が高校生の積極的参加の元,中学3年生の参加を募り行われています。また,中学生は近隣高校の調査などを行うなど進路学習を進めています。また,教職員は次年度の教育活動を念頭に置きながら計画的な教育活動を展開しております。中学校での進路指導も3年生の卒業後の進路選択が適切に行われるよう,様々の資料集めや分析を進めています。

教育長は,結論を先延ばしにすることは生徒保護者を不安にさせると繰り返しておられますが,蛇の生殺しではなくて一気にやった方が不安を与えないと言うことでしょうか,真意が理解できません。来年も本年と変わらないと考えていた高校が,突然来年度から無くなるあるいは学科が変わると,この秋に決まってしまうことの方が,よほど生徒保護者に混乱を与えることになります。そしてまた,教職員の教育活動にも大きな計画変更を強いることになります。これまでの質疑でも取り上げられているように,定時制についても同様であります。

近々,来年度の募集定員が発表されるわけですが,今述べたように1年先を見通した教育活動が計画的に実施されている最中,来年度の大きな学科改変や統合を発表することは,中高生・保護者の不安を招き,大きく教育的配慮を欠くことになります。少なくとも,方針案の発表から実施までは1年以上の期間が必要であると考えます。一部であるとしても拙速な実施は避けるべきと考えます。来年度実施に移した場合の生徒・保護者・中学校・高校への影響について教育長の見解を求めます。

高校再編は,生徒を第一にということは当然でありますが,今述べてきたように,統合がすべて生徒のためによいというまとめ方は極めて荒っぽいと言わなければなりません。本当に生徒のためというのであれば,他の要素として,高校と地域,そして県内の地域間格差についても,議論しなければなりません。学校は病院や文化・福祉施設とともに地域の重要なインフラであり,地域の活気を左右するものでもあります。そして,その地域の活力がそこに生きる子どもたちの成長にも大きな影響を与えます。そのような意味で,生徒のために学校と地域の関係は論じられなければなりません。小中学校は当然のこと,高校や大学も地域との連携強化が叫ばれております。とりわけ過疎地であるほどこの関係は密接であり連携も強化できるわけであります。ですから,能登の市町議会では高校存続の意見書が次々と採択されていることもまた理解できるわけです。

そのような観点に立てば,高校再編の議論は,推進会議の提言を元に教育委員会が中心となりながらも,地域振興に関わる企画振興部,私立高校を所管する総務部も加わり総合的なビジョンとしてまとめるべき課題ではないかと思うのです。教育委員会任せの,教育長の大仕事としてではなく,能登の各産業活性化や観光振興等と関連づけ,高校の明るい未来を展望する再編案を知事部局と教育委員会の連帯責任の元で一定の時間をかけ策定することが筋と考えます。知事のお考えを伺います。

さて,今ほども申しましたが,高校再編は生徒第一とことさら強調されるのですが,生徒のために高校を統合してほしいという地域や保護者の要望はあったのでしょうか。そうであれば今議会で統合反対の意見書など届くはずはありません。生徒のためとは表向きの理由であって,やはり,高校教育の効率化,すなわち教職員数の減と学校運営経費の削減にその目的があると県民は気づいております。金のかかる教育施策には,財政上厳しいと難色を示し,合理化と経費削減には,子どものためと言いながら素早く対応しようとする,そのようなごまかしは止めるべきです。行財政改革を全く否定するものではありませんが,それが大きな理由の一つであるとするならば,どのような高校再編を行えばどの程度の行政経費が削減されるのか県民に示し,その削減のメリットを,統合によって生じるデメリット是正のためにどれだけ振り向けるのかを明らかにし,広く県民の議論の材料にすべきと考えますが,いかがでしょうか。見解を伺います。

次に,部活動について質問いたします。

先日の報道で,学習指導要領の見直しを行っている中央教育審議会が中学校の部活動を教育課程として指導要領に位置づける方向で検討に入ったとの報道がありました。

 勤務ということになれば,当然勤務時間や給与の見直しもともなうべきですが,それは別として,ともかく教育課程であるとの認定をすれば,部活動指導という行為はサービスあるいはボランティアから職務へと変化します。顧問に就くことや指導をおこなうことやそのための研修等への参加が職務命令で行えるようになることを意味します。またもや,教員を縛る手段としての動きかと勘ぐるのですが,現状のような曖昧な職務内容がこれにより明確化され,超過勤務が解消され指導者の導入などが進むのであれば前進とも受け止められます。今後の指導要領改定の動きを注視したいと思います。

 さて,今中学校の現場は,雑務に追われ,本来の職務としての授業や生徒指導にかける時間すら削らざるを得ないという異常な状態になっています。部活動もまた大きな負担となっています。現在,専門的技能を持たない顧問を援助するための外部指導者の派遣が行われていますが,この現状と今後の増員予定について伺います。

 休日の部活動指導も,生徒や保護者の要望に応え,多くの部で行われています。しかし,休日出勤でありながら昼食代にもならないような手当が支給されるのみです。せめていくらかの増額が必要かと思います。その見通しについてお答えください。

 部活動は,学校管理下に置いて,外部指導者を入れ,社会教育(社会体育)として位置づけをすることが適当であると考えます。専門的な技能や経験を持ち,指導を希望する教員は登録を行えるようにすれば現状からの移行もそう困難ではないと考えます。部活動の社会教育への移行をふくめ,今後の部活動の望ましいあり方について教育長の見解を求めます。

次に,今ほども若林議員の質問がありましたが,中央自動車学校の会社解散に関わり私からも追加の質問を行います。

この土地売買契約における補償額は,会社の事業継続を前提として算出されたことは間違いのない事実でありますが,その交渉の当事者である県は,契約通りの事業継続をせず会社解散が行われることを承知の上で,契約を急いだという疑念は晴れないのです。質問にお答えください。

まず,補償額については,国の「公共用地の取得に伴う損失補償基準要項」に基づき積算されたわけですが,実際にこの事務を行うに当たっての内規「用地補償のあらまし」というものがあります。これによりますと,企業に労働組合がある場合には基礎調査として労働協約や就業規則の存在と内容を把握しておく必要がある旨記載されていると聞きます。

これまで何度かの不当労働行為のあったこのような経営者が交渉相手であります。であれば当然,この労働協約・就業規則の調査は重要となってきます。しかし,県は調査を行わなかったと聞いております。なかったとすれば,いまここに契約に至るまでの県の交渉に瑕疵があったと考えます。県の交渉が適切に行われのかどうか,今のような状況に至ったことに鑑み,見解を求めます。

次に,補償額決定のための材料となる会社の決算書が平成15年度から17年年度まで提出されておりますが,平成15,16年度は赤字決算,平成17年度のみ黒字になっております。しかし,この17年度は国に納めるべき社会保険料1億400万円を未納にし,粉飾を行って黒字に見せております。粉飾決算であることは明らかになっておりますが,黒字にみせ利益補償を得ようとしたことは明白なのです。この事実関係についてどうであったのか確認しておきます。

次に,新幹線用地となる部分に存在している建物の移転・立て替えの費用も補償されておりますが,組合が会社から得た設計図によれば,現在の2階建てではなく3階建ての1億5千万円の構築物となっており,これまた補償額の上乗せをねらったと考えられます。この設計図については,組合側が県への情報公開請求を行い,コピーを受け取りましたが,黒塗りでどのような構築物かが隠されていたとのことです。黒塗りの理由と,この建物の新築にかかる補償額は大盤振る舞いであるとの指摘にどうお答えになりますか。

悪辣な社長とこの人物に知恵を授ける某弁護士事務所が結託して仕組んだ詐欺に遭った,いやそうではなく自ら進んで詐欺に乗ることによって,最も困難と言われていたこの土地の買収を完了することができる。このような解釈に同意はされないと思いますが,このような県民の疑念を払拭する説明を再度求めます。

次に,この補償額には従業員の6か月分の給与と1回分のボーナスが算入されています。そして,この6か月の開始日は,自動車学校の残った生徒全員の教習が終了する6月20日からとなっています。しかし,この日に会社は解散したのですから,解雇された従業員の皆さんは1円も受け取ってはおりません。すべて,社長の懐へと横取りされたのです。このように極悪非道ともいえるしうちを受けながら,なお,これは労使関係の問題として解決すべきとお考えでしょうか。見解を求めます。

だれも,新幹線建設を阻止しようという意志を持っているわけではありません。これを利用し,労働者の人権を踏みにじり私腹を肥やす行為が許しがたいのであります。経営者や所在地が変わっても,自動車学校を新しく開校する条件が整えば,資格を持った労働者の雇用は直ちに確保されます。県の骨折りを再度求め,見解を求めます。

土地買収における補償基準や支払い条件は,土地の取得が第一の目標となるため甘いものになっているようです。しかし,今は高度経済成長時代ではないのです。1円でも無駄遣いを省こうと努力が払われているときに,未だにこのような契約になっていることは大きな問題です。算出の条件が履行されなければ補償金を支払わないという契約にすればよいのです。現在のような契約のあり方に対して,買う側の行政も売る側の国民・県民も意識改革を計りながら,国に対しても改定を求める必要があると考えますが,どのような見解をお持ちでしょうか。

以上で,私の質問を終わります。ありがとうございました。



 ▲ 盛本は前列向かって右から3人目,起立でテロ特措法延長反対を表明


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